作品の基幹となる“超能力”。
ここでは“超能力”について詳しく分析してみましょう。
超能力とは、現代の科学や論理学では証明することのできない、超自然的能力を総称する言葉として使われる。
簡単にいえば普通の人には感じられないような事を感じたり、普通の人間では決して不可能な事ができたりする能力である。
定義的には魔法と類似したものがあるが、魔法が物語上などに登場するいわゆる想像の産物であり科学的・論理学的見地からは解明不能であるという位置づけなのに対し、超能力は超心理学というひとつの分野として研究対象化され解明が試みられている点で決定的な違いがあり、科学哲学的見地からは疑似科学とされている。
超能力は魔法や霊能と並んで漫画や小説等の創作物のテーマとして使用される事が多く、世にはそれらを主題に掲げた多数の書物や作品が存在している。
この超能力を使う者の事を超能力者といい、現実の世界でもユリ・ゲラーのように超能力者を自称する物は少なくない(尤もその大部分は超能力ではなくマジックに類するものであるが)。
ちなみに超能力者の事をしばしばエスパーと呼称するが、これは英語のESPに人格を表す接尾語“er”を付加したもの。ESPは本来超能力の中でも超感覚のみを示す言葉であり、エスパーは日本で作り出された和製英語である。
英語では超能力者の事はPSI(サイ)と呼ぶのが一般的で、エスパーでは通じない。エスパーは日本だけで通じる言葉である。
超能力者は普通の人間とは異なる力を持つ物として、物語では迫害されたり正体を隠す立場に描写される事が多くなっている。現代の人間の持ち得ない力として宇宙人の能力という位置づけで描写される場合もある。
超能力はその能力の形態や特性によっていくつかに分類される。
そして、分類された超能力の種類は系統によって大きく二つに分けられる。
この二つの大分をそれぞれ、PK(念動力)・ESP(超感覚)と呼ぶ。
一般的に超能力と呼ばれる能力はほとんどがこの2つのどちらかに俗するが、中にはどちらにも属さない例外も存在する。
細かく分類された能力をひとつでも持つ者が超能力者と呼ばれる。
一般的に超能力者は2つ以上の能力を持っている場合が多いが、能力全てを使いこなせる物は少ないとされている。
PKは手や身体を触れることなく、精神の力だけで物体を動かす能力の総称である。
現状PKに分類されるのは念動能力(サイコキネシス)のみだが、派生系の能力として念力発火能力(パイロキネシス)や物体取寄能力(アポーツ)等の能力も存在する。
その他、物理現象に直接干渉するタイプの能力は概ねPKに分類される。
ESPは通常の人間には認識できないような現象を読み取ったり、またはそれに干渉する能力の総称である。
細分類はPKよりも多く、精神感応能力(テレパシー)・接触感応能力(サイコメトリー)・透視能力(クレヤボヤンス)・催眠能力(ヒュプノシス)・予知能力(プレコグニション)等が属する。
PKと違って他人が直接認識する事が限りなく不可能なため、認知されにくい場合もある。
超能力の中にはPKにもESPにも属さないものもある。
代表格は瞬間移動能力(テレポート)で、これは物体への干渉にも超現象認識にも当てはまらないため、どちらの分類にも属さない能力とされている。
念動能力(サイコキネシス)は精神力によって手や身体を触れることなく物体を動かす事ができる、PKに属する超能力。
人間の筋力と同じく、より大きな物や重い物を動かすためにはより大きな出力が必要となる。
また超度の低い超能力者のだと、特定の物質に限定してしか干渉できない場合もある。
超能力の中でも早退的な出力が高く、直接精神力を消費するタイプの能力であるため発動中の術者の精神は不安定な状態になりやすい。出力が大きければその不安定さも増す。
また、ダイレクトに精神力と直結した能力のために感情や体調の影響も受けやすく、感情が爆発すると同調して暴走する可能性がある。
暴走すると自分自身に能力が干渉してしまう傾向が強く、長時間暴走あ続くと多くの場合自らの能力によって滅んでしまう。
よく報告される人が突然発火して死ぬ現象もサイコキネシスの亜種である念力発火能力(パイロキネシス)の暴走が主たる原因と分析されている(もちろん超心理学の観点として、であるが)。
サイコキネシスは強力なパワーであるが故に扱いの難しい能力ともいえる。
サイコキネシスを使う超能力者の事を念動能力者(サイコキノ)という。
精神感応能力(テレパシー)は相手の思考や感情を自分の脳に感じ取ったり、または自分の思考や感情を相手の脳神経に直接伝達する事ができる、ESPに属する超能力。
超度が低いとせいぜい喜怒哀楽の大まかな感情が読み取れたり伝えられたりできる程度だが、高レベルの超能力者になると詳細な情報を読み取ったり普通に会話するように相手へ思考を伝達する事もできる。
テレパシーの受信(感じ取る能力)と送信(伝達する能力)は独立した能力であり、人によっては片方の能力しか持っていない場合もある。
テレパシーを使用する際、特に相手に触れる必要性はないがある程度近くにいないと送受信を行うことはできない。また、相手との距離が開けば開くほど送受信に必要なエネルギーは大きくなる。
テレパシーを使う超能力者の事を精神感応能力者(テレパシスト、またはテレパス)という。
接触感応能力(サイコメトリー)は触れた人の思考や記憶、物体に残された残留思念や過去の映像を読み取ることができる、ESPに属する超能力。
テレパシーと類似した能力だが、テレパシーが相手に触れる必要がなく対象が生物に限定されているのに対し、サイコメトリーは生物・無生物関係なく読み取る事ができるが発動条件として対象に触れなければならないという点で違いがある。またサイコメトリーは受信専用の能力で相手に対して自分の思考を送信する事はできない。
サイコメトリーを使う超能力者の事を接触感応能力者(サイコメトラー)という。
透視能力(クレヤボヤンス)は遮蔽物を透かしてその向こう側にある物を視認することができる、ESPに属する超能力。
超度が上がるほど分厚い遮蔽物でも透かすことができ、遠くのものを見通す事ができる。
また、クレヤボヤンスの中でも特に遠く離れた場所の情景を視認できる能力は、遠隔透視能力(リモート・クレヤボヤンス)、または千里眼(せんりがん)と呼んで区別する場合もある。
クレヤボヤンスを使う超能力者の事を透視能力者(クレヤボヤンス)という(英名は同語)。
催眠能力(ヒュプノシス)は相手の精神を操作して幻を見せたり自分の命令どおりに操作したりできる、ESPに属する超能力。
いわゆるスタンダップショーや心理学的な催眠とは異なり、相手の精神を自らの精神力で支配する事によって催眠状態にしてしまう。
高レベルの超能力者は相手の五感までもを完全に支配して対象者の神経に偽りの感覚を本物と錯覚させてしまうことさえでき、上述の催眠では不可能な無意識的ストッパー(催眠で自殺や殺人をさせようとしても失敗するのは対象者の精神内でこれが働くため)さえも取り払ってしまう。そのため最高レベルクラスの超能力者は“魔法使い”と称される事もある。
ただし、相手の嫌がるような内容の催眠をかけるには大量のエネルギーを必要とする上、短時間しか持たない。
これを回避するためには、催眠をかける相手を完全に自分に屈服させる必要がある(屈服させる事で完全に対象の精神を自分の超能力の支配下に置く事ができる)。
ヒュプノシスを使う超能力者の事を催眠能力者(ヒュプノ)という。
予知能力(プレコグニション)は将来起きる出来事を直感的に感じる事のできる、ESPに属する超能力。
予知の精度は超度に比例して上がる。低レベルなら予知が当たる確率は低いが高レベルになると的中率は劇的に上がり、最高クラスの超能力者の中には100%の的中率を持つ者も存在する。そのような超能力者は特に預言者とも呼ばれる。
『絶チル』の作中においては比較的発言しやすい超能力とされているが、高レベルの能力者は極めて少ない。そのためB.A.B.E.L.では超度2〜4程度の超能力者100人でチームを組ませてその確率変動値から予知の的中確率を割り出している。個人別の予知的中率が20%を下回ると即控え超能力者と交替させられるなど、運用体制は結構シビア。
またプレコグニションは睡眠中など精神が安定している時に発動しやすいという特徴を持っている。
プレコグニションを使う超能力者の事を予知能力者(プレコグ)という。
瞬間移動能力(テレポート)は空間軸を歪めて離れた場所へ瞬間的に移動する事ができる、PKにもESPににも属さない超能力。テレポーテーションともいう。
空間軸を歪めるにはきわめて強力なエネルギーが必要なため、低いレベルの超能力者では空間軸を歪めきることができず超能力を発動させる事はできない。
そのため、低いレベルの超能力者は大抵普通人(ノーマル)と変わらない場合が多い。
ちなみに最高クラスの超能力者になると、その物理移動速度は最高でマッハ5以上に達する。
テレポートを使う超能力者の事を瞬間移動能力者(テレポーター)という。
複合能力は一人の人間が複数種類の超能力を使える場合を指す。
大抵の場合超能力の波長がそれぞれの能力に分散するため、平均的に超度が低いかどれか1種類のみ突出している場合がほとんど。
ただし、中には兵部のような例外も存在する。
現在世に存在するエスパーの大部分が複合能力者と合成能力者であり、単一の種類の超能力しか持たない純粋種の数は少ない(高レベルに限定すればほとんど存在しないともいわれている)。
合成能力は複合能力の個々の超能力の特性の組み合わせによって、全く違った形に発展させた超能力のこと。
そのため、分解すれば必ず基本となるいずれかの超能力のメカニズムによって細かく解明する事ができる。
発展のさせ方によっては、個々の超度の低い超能力者でも高レベル超能力者と同等の力を発揮する事ができる。
